宿泊業界の救世主!AIスピーカー|後編

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前編のあらすじ

前編ではTradFitのサービスの詳細や、TradFitが解決できることについてお話ししていただきました。後半では具体的なマーケティングについて、また今後の戦略について深掘りしてインタビューしてきました。

(株)Tradfit戸田代表写真1 宿泊業界の救世主!AIスピーカー|前編

現状どのくらいのユーザーがTradFitの利用しているのでしょうか?

現在、導入決定先を含めますと12施設、1200台以上が導入されています。1施設辺りの月間の平均アクセス数は2万回程度あります。ある施設では客室数60室で、昨年12月の月間アクセス数は27,000以上ありました。ある施設では1ヶ月のアクセス数が5万回を超えました。
これはあくまで一例ですが、多くの宿泊者がストレスなくご利用いただけている結果としてユーザーの使用率や使用回数が非常に高いと考えています。1ヶ月で上記のデータ量ですから続けて頂ければビッグデータになりますので、そのデータをもとに更に宿泊施設様のさらなる業務、サービス、マーケティング改善に繋がると確信しています。

AIスピーカーでよく聞かれるのは、沢山ありますが例えば、周辺サービス(レストラン・観光スポット・交通情報、最寄りのコンビニなど)や外国語のニュースが観たい、聞きたい、音楽が聴きたいなどはよく問いかけられています。宿泊施設内の問い合わせでは、施設関連情報、チェックアウト、朝食の時間、場所などが多い印象です。データを見て改めて実感しましたが、海外からの旅行客は宿泊施設の基本情報を日本語で読んでも読めない方が多いですから、基本情報など答えが変わる事がない質問にはAIスピーカーやチャットボットでクリアすることで業務オペレーションの改善は確実に実現できると考えています。

また、地震情報などの災害情報の一斉通知機能もあります。日本人と違って地震になれていないので、小さな地震でもフロントへ電話が殺到してしまいます。AIスピーカーであれば全客室へ災害が起こった際に一斉通知が出来、安全を促したり、避難して頂くことが可能になりますので宿泊施設様の業務負担を軽減できますし、旅行者に対しても心配を払拭できると考えています。宿泊施設様によっては館内放送を災害時に流しているのですが、廊下や共有スペースには館内放送を流していますが、お客様の客室の中にまでは館内放送を流していない宿泊施設様が多いです。

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今後はどういったことを軸にしてビジネスを広げていきたいですか?

宿泊施設に特化したAIスピーカー向けのコンシェルジュアプリケーション、チャットボット、管理画面システムを連携させています。これは今までになかったサービスなので、世界初、業界初のサービスとして各メディア様へ取り上げて頂きました。また、音声アシスタントは今後急速に世界中に広がっていくでしょうから、海外展開も考えています。Tech in Asia様より取材頂き、記事を書いて頂いて海外、特にアジアからのお問合せも来るようになりました。あまり、最初はサービスを他の業界に一気に広げたりはせずに(横展開が可能な領域には徐々に広げていくことは想定しています)、軸はぶらさずに日本の旅行、観光、宿泊業界に特化したサービス開発を軸に置き、同じ問題が発生している、あるいは今後発生するであろう日本以外のアジア諸国展開を見据えています。アジアは一括りに出来ません。それぞれが言語、文化、慣習が異なり非常にローカルなマーケットです。逆に言えば、欧米勢がサービスを横展開して入っていくのが非常に難しいマーケットだと考えています。ある一部の国を除けば親日国は多いですし、地理的にも近く、慣習や文化が似ている地域もあります。かつ、アジアはリゾート地や宿泊施設が多く、世界中から旅行者が訪れます。そこで言語問題、人手不足問題が発生している、今後発生していくと考えています。また、100年近く続いた欧米優位の時代から近い将来はアジアがまたGDPで世界一のマーケットになる日はそう遠くないと考えています。100年単位で歴史は繰り返されると考えています。弊社は日本初でアジア展開をして世界展開をしていきたいと考えています。

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今後、どういう風にマーケットを攻めいたいと考えていますか?

日本にある客室数は過去の観測記事によりますと85万室、2020年にはこれが100万室になると予測されています。まずは、日本の観光・旅行・宿泊施設・地方創生課題をしっかりと解決しながら、日本以外のアジアの現存する課題と今後出てくる大きな課題を弊社のサービスで解決したいと考えています。

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日本ではさらにやっていきたいサービスなどありますか?

サービスを他の業種に一気に広げずに、軸をぶらさずに現在行なっている事業をしっかりと進めて行くことですね。日本の観光資源は、都会や地方を問わずに本当に素晴らしく魅力的なところ場所がたくさんあります。もっと海外の方にまだ観光地として有名ではなくあまり訪日旅行者が行かないような地方の素敵な場所も知って頂きたいので、地方で外国人を雇ったり、誘致することが難しい宿泊施設様などにも積極的に弊社のサービスを使っていただきたいです。それが地域活性化・地方創生にも繋がると考えています。言語の壁をなくし地域と旅行者を結び付けることに貢献していきたいです。旅行者は言語の壁に悩まされて訪れられなかった場所での体験、宿泊、飲食、文化、歴史すべてを楽しんでいただきたいです。

どういったマーケティングでTradFitを拡めているのでしょか?

弊社はいわゆる宣伝広告費を使うようなマーケティングは意識的にほぼ行っていません。プレスリリースやメディア様からの取材によるPR活動と各種セミナーに声がかかった際にセミナー講師として登壇するくらいです。足元は宿泊業界向けのセミナーに招待されてそこで講師として登壇などが増えてきています。今回は宿泊イノベーションセミナー2019(*)に登壇させていただきました。

足元は宣伝広告費をかけるマーケティングはほぼ行わずにしっかりと弊社のクライアントの課題を吸い上げてより良いサービス開発に力を注いでいます。宣伝広告費を投下すれば一時的にサービスは認知されて導入が広がる可能性はあると思いますが、結局はお客様に必要なサービスで無ければそれらのサービスは使われなくなると考えています。宿泊施設様、旅行者様に満足して喜んでいただき本当に必要とされるサービスにすることが第一優先です。

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2019年の目標は?

「お客様に愛されるプロダクトを作って、より多くの人に使って頂きたい」というのが1年以内の目標ですね。それを達成する為には弊社のサービスをご利用していただくお客様のとの対話の量をさらに増やすことが必要だと考えています。宿泊施設様と宿泊者様にも沢山会いに行き、双方の課題を洗い出して、それらに対してしっかりと向き合い、より良いソリューションを提供していくことだと考えています。そして、今年度はアジア展開を行っていきたいと考えています。今後の展開にご期待いただければと思います。

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最後に宣伝をお願いします

宣伝はあまり好きでないのであえていたしません。弊社サービスがお客様にとって必要なもので愛され続けて使っていただけなければ意味がないと考えています。ですので、ユーザー様の満足度をさらに上げていくためにも弊社としてはサービスの精度を高めて本当に必要な機能を追加実装していきたいと考えています。弊社の考え方として、皆様がご使用されるサービスですのでユーザー様と一緒にサービスを作り上げていくことに力を入れています。宿泊された宿泊施設に弊社サービスがございましたら一度試してみてください。皆様がどういう風に弊社サービスをご使用されるかによって弊社が果たすべき役割も見えてきますので、ぜひ積極的に活用していただければと思います。

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まとめ

TradFitは宿泊施設が抱えている人手不足、多言語対応の課題を解決をしながら宿泊施設のさらなる業務改善や宿泊者の旅行体験を向上するサービスを提供するスタートアップでした。人しか出来ない付加価値の高い業務は人がやるべきで、AIで対応できるところはAIで、と棲み分けを明確にすることでオペレーションのさらなる改善ができ、宿泊客の満足度も上がるような魅力的なサービスでした。
宿泊者が抱える知りたい情報をAIスピーカーやチャットボットを通じて解決することで、訪日観光客の満足度を上げる事ができます。それは、戸田社長が仰っているように、「また日本に旅行したい」と想っていただけるので、日本の観光・旅行・宿泊業界がさらに活性化されます。AIにありがちな単なるコスト削減や省人化を訴えるサービスではなく、現場や人でしか出来ないおもてなしやサービスを重視しながら、日本の観光業の未来に影響を与えるであろうTradFitに今後も目が離せません。

【セミナー詳細】
* 宿泊イノベーションセミナー2019:
https://www.travelvoice.jp/20190218-126381
http://www.hoteresonline.com/articles/6989

【公式サイト】
サービスWeb:https://tradfit.com/
カンパニーWeb:https://company.tradfit.com/

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