生命保険業務の自動化システム「SEIMEI」:前編

津崎さんの写真

今回のインタビュー

皆さん誰もが何かしら入っているであろう「生命保険」。もしものときの為に必要な保険ですが、保険業界の実態はどんなものか、というところは業界関係者以外からはあまり見えないモノ。けれど、蓋を開けてみると実は見えないところに沢山の業界の「闇」が隠れているようです。
本日ご紹介するのは、そんな「闇」を吹き飛ばし、保険業界の明るい未来を創りたいという志でサービスを提供する「SEIMEI株式会社」さんです。CEOの津崎さんにお話を伺ってきました。

御社が提供されているサービスについて教えて下さい

生命保険業務RPAシステム「SEIMEI」というサービスを提供しています。当社は「あらゆる業務を自動化し、生命保険に関わる全ての人の毎日を豊かにする」というミッションで事業を行っています。

津崎さんの写真3

そのミッションを掲げている理由はなんでしょうか?

保険業界の闇をディスラプトしてユーザーに最高のUX(ユーザーエクスペリエンス:人が作ったものを通してユーザーが得る経験)をお届けしたいと思っています。

まず闇とは何かという点ですが、日本の生命保険市場は年間保険料33兆円をわずか41の生命保険会社が扱う寡占市場なんです。一方で保険業法が厳しく、新規参入のハードルが凄く高いです。という事は、生命保険会社はとても儲かっていて、かつ競争が無い。この状況だともう特に頑張らなくてもいいよね、という外部環境で、基本的な企業努力をしていない業界だと私は感じています。

生命保険業界は資金が潤沢にあるので、基本人海戦術で業務を行っています。人が沢山いるからIT化なんてしなくていいんだ、と。この皺寄せは保険料を支払っている契約者にきています。加入手続きが面倒だったり、加入時の営業担当者がすぐ辞めてしまったり、入ってはみたけどただただ払わされてる感ですとか、皆さん何かしらご経験がおありではないでしょうか。これらの非効率の全てを変えていきたいと考えています。

津崎さんの写真4

御社のサービスはユーザーのどういった課題を解決しますか?

保険営業パーソンにとっては「検索」が大きなコストになっています。検索媒体が紙資料かPDF、あるいは保険会社の微妙すぎる専用端末からしか検索ができない。保険営業パーソンがやたら多くの紙資料を持ち歩いている光景はよく目にしますよね。

更に、保険業界には複数社情報の一括検索ツールが存在していません。複数の保険会社を取り扱っている場合、取扱保険会社の数だけ同じ検索手順を踏まなければならない。そしてそもそも、ネット上の検索履歴すら存在していない。Googleやyahooに履歴があるのは当たり前ですが、この世界では履歴という概念が無いんです。1ヶ月前に調べたことでも、履歴が無いのでもう一度ゼロから調べ直さないといけない。資金はあるのだから非効率でも人力でもう一度調べればいいじゃないか、というのがこれまでの生命保険会社の考え方です。

これらの全ての非効率はエンドユーザーである契約者が毎月払っている保険料に支えられているわけです。
とはいえ、高齢化と労働人口不足で効率化しないといけない、という風潮になってきました。大手生命保険会社4社の営業職員の平均年齢は50歳前後です。50代が平均ということは、70代、80代もバリバリの主力という、構造上の限界を迎えています。
またようやく、保険会社がクラウドのシステムを少しづつ導入し始めました。そこで当社はまず業務情報検索を音声認識で自動化しました。

SEIMEIの使い方2

具体的にはどういった内容のサービスなのでしょうか?

ユーザーは参照したい保険会社を選択し、調べたい病名について話しかけるだけです。選択した各社ごとの情報が一括で表示されます。もちろん手入力にも対応しています。

あとは、検索履歴で過去に調べた情報もタップ1回でダイレクトに検索できます。老眼のおばあちゃんでも使える、というコンセプトで作っていますので操作も非常に簡単です。

例えば従来だと3社分の検索で3分かかっていたものが、SEIMEIであれば何社であろうとも1秒で検索結果を表示しますので、この場合、時間コストを1/180に削減できる事になります。

10月と12月にプレスリリースを2本だけ打ち有料広告は一切出していませんが、12月末時点のトラクションで、業務情報を実装した保険会社17社のうち12社からお問合せを頂きました。また、国内最大級の保険代理店を含む20社の法人保険代理店からもお申込を頂きました。この20社に所属する保険営業パーソンの数は約2000人です。業界内に強いニーズがあることを確認でき、初動としては素晴らしいスタートを切れたと思っています。
提供価格については基本無料で、保険契約との情報連携ができるようになったときに課金することを想定しています。
辞書を2つ使う人はいないですよね。まずはここのマーケットのシェア独占を目指しています。

SEIMEIの使い方4

このサービスを作ったきっかけは何だったのでしょうか?

私自身が現役の保険営業パーソンであり、お客様に聞かれた事にすぐに回答できないことに常に不満を抱いていました。聞かれてわからないことは保険会社の代理店営業に毎回電話して聞くのですが、電話は当然繋がらないときも多いですよね。

回答が遅いだけならまだしも、私が聞いた代理店営業が間違えた場合、伝言ゲーム的に私もそのままお客様に伝えてしまい、お客様からすれば私が間違えたことになりますので、信用を失ってしまったことも何回もありました。
この2つの不満がSEIMEIを開発するきっかけとなりました。

SEIMEIの使い方3

後編へ続く

前編では保険業界の実態と、SEIMEI株式会社さんが提供するサービスである生命保険業務RPAシステム「SEIMEI」についてインタビューしてきました。後編ではサービスを広めるための具体的戦略について、引き続き津崎さんにお話をお聞きしてきました。

津崎さんの写真5 生命保険業務の自動化システム「SEIMEI」:後編

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