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前編のあらすじ
前編ではブロックチェーンソーシャルメディアALISを開発するきっかけとなったエピソードや、このサービスがどんな仕組みなのかについて具体的にインタビューしてきました。後編では、ブロックチェーンソーシャルメディアALISの強み、ターゲット、またブロックチェーン業界での課題点などについて詳しくお話を伺ってきました。
日本初!ブロックチェーンソーシャルメディア「ALIS」|前編ブロックチェーンソーシャルメディアALISの強みはなんですか?
既存のソーシャルメディアと比較した時に、ブロックチェーンを使っているALISはトークンを得られる体験が面白いと言ってはまってくれるユーザーが多いです。このトークンの価値を皆で一緒に上げていこうぜ!とまさにコミュニティーパワーが他のサービスとは全然違うと思います。規模は今は500人くらいですが、例えばALISのグッズ作る、企画を立てて世間に広める、海外にも広めたいから漫画を描いて英語をつける、というように積極的にALISを広める活動をしてくれる人たちがいます。こうしたコミュニティの結束力は既存のソーシャルメディアとは全然違います。
それから、ブロックチェーンのサービスは本当に理解するのが難しいのですが、ALISは一般的なリテラシーの方でも普通に使えるくらいまで仕組みをシンプルにしているので、これも強みの一つです。また、個人が自分の情報を持ったり、個人に帰すべき利益は個人に帰すという時代が今後来ると思うので、その時に既に私たちが作ったルールで戦えるというのはALISの大きな強みです。
ALISを使ってもらいたいターゲットはどんな人ですか?
有機的に双方向的な繋がりを作りたい人をターゲットとしてやっています。見ず知らずの人たちで有名でもない人たち同士が繋がれるようなサービスを狙っていて、具体的には何か自分でやりたいことや世の中に貢献したいけどソーシャルアカウントを持っている訳ではない、と言った人が使えるようなサービスにしたいと考えています。
「ブログを書いても誰も見てくれない」といったような悩みを解決するように、ALISで書けばすぐフィードバックがもらえて色んな人とも繋がれて、自分の活動に対して自信が持てるようになりもっともっと世の中に出せるようになる、そういったプラットフォームを提供する意味で上に挙げたような人をターゲットにしています。
例えば自分がグルメ好きだとして100人のグルメ好きと繋がりができました、となった時にこのグルメ好き100人に企業や代理店の方を紹介することでマネタイズ化できるような世界観を創っていきたいのですが、そうなるためにまずはALISでは今まで繋がりを持てなかった人たちとガンガン繋がれる、といった状況を創ることに注力しています。普通は個人のブログではあまり反応をもらえないのですが、ALISだと1記事あたり平均で5〜6件のコメントがつくのでそれくらいコミュニティが盛り上がっています。
ブロックチェーン業界で今解決しなければいけない課題はなんだと思いますか?
一般層にリーチすることが難しい点がブロックチェーン業界が抱えている課題です。この業界は詐欺も多いのでもともと敬遠されやすく、またディストリビューション問題が頻繁に起こります。アプリケーションがApp StoreやGoogle Playからリジェクトされしまい、そもそも流通しないようになっています。それからGoogleの検索結果にも引っかかってきません。リスティングのNGキーワードにイーサリアム等が追加されたこともあって、今既存のプラットフォームでブロックチェーンや仮想通貨を活用したアプリケーションの広告を出すのが難しくなっています。こういった流れを受けて、いまだ一般的な人にとって仮想通貨=怪しいものという認知が多いことが大きな課題です。
どんなコトやサービスがあれば業界を盛り上げることができると思いますか?
業界を盛り上げるためには、特に日本はとにかくプロジェクトが出てくることです。そのために、プレイヤーがもっと増える必要があります。今は日本でブロックチェーン企業として知られている企業数が20社もありません。サービスを創るプレーヤーがいないんです。日本はプレイヤーが少ないが故に資金調達をICOでやるチャンス、ブロックチェーン技術に投資してくれるベンチャーキャピタルを逃したこと、など何度もチャンスを逃してしまっています。とにかく今は全然プレイヤーがいないので、富の回りようもありません。大企業がブロックチェーンを活用することがあるにせよ、本質的にはベンチャー企業がゼロから戦っていくような領域なので、そうした点からサービスがもっと増えていくことで盛り上がっていくと思います。
僕の活動としてはブロックチェーンの事業をやることの意味や、何が良くて何がダメといったところを取材やイベントに登壇させていただく中でお話しして、ブロックチェーンの魅力をお伝えするといったことを行っています。
プレイヤーとはつまり、エンジニアのことですか?
そうですね。エンジニアも然り、ブロックチェーンで起業したいという起業家もプレイヤーの意味に含んでいます。今はまだビジネスモデルや経済ルールが定まっていないので、ブロックチェーンで起業するのはリスクが大きいです。イメージとしては、昔のインターネット黎明期にインターネット事業を始めるのと同じ感覚です。
ただ、プレイヤーを増やすにも2つのやり方があると思っていて、1つ目は既にブロックチェーン事業をやっている会社に入るということ。2つ目はブロックチェーンをあまり意識させないような形のサービスを創ること。ALISはまさに一言で言うとメディアなので、ブロックチェーンを表に打ち出さなくてもメディアでマネタイズすることができます。このように既存のサービスが実はブロックチェーンで動いている、みたいなところでブロックチェーンに関わる人がもっと増えてくれたらいいなと思います。
実際にブロックチェーンで何かやりたい人は、まず何をやれば良いと思いますか?
エンジニアやある程度リテラシーが高い人は、コインマーケットキャップという通貨のランキングが載っているサイトがあるのでそれを片っ端から読んで、何のプロジェクトが何をしようとしているのかを知るのが一番良いと思います。
また、興味はあるけど何をやれば良いかよく分からない人は、本から入った方が良いと思います。デジタルゴールドという本がすごくお勧めなのですが、ブロックチェーン業界がどういう哲学で動いているかを歴史をなぞりながら説明されているので、それを読んだ後に先ほどのプロジェクトを見ていくとより理解が深まりやすくなります。もしくはブロックチェーンに詳しい友達を作ることです。ブロックチェーン領域は、ディスカッションの中で分かることが本当にいっぱいあります。一方的に本や記事を読んでいても分からないことが、質問するとすぐに理解できたりするので、イベントに参加するなどしてブロックチェーンに詳しい友達を作ることから始めてみたらいいと思います。
今年1年の目標は何ですか?
ブロックチェーンを使ったサービスをもっと成長させていくことが目標です。ブロックチェーンを使った世界や、ブロックチェーンを使ったサービスはこういうものだよ、こういう世界がやって来るよ、といったところをもっと広げていかないといけないと思っています。ですので、ブロックチェーン業界の健全化に少しでも貢献するという意味で、サービスを成長させることが使命だと感じています。ブロックチェーンを使ったサービスをもっと成長させていくことが今年の目標です。
具体的な目標で言うと、少なくともSteemと同等レベルのアクティブユーザーを抱えるサービスにALISを成長させたいです。Steemは現在、DAU(1日あたりのアクティブユーザー)が5000人以上いる(*)ので、そこはALISも追いつけ追い越せで日本にすごく沢山のアクティブユーザーを抱えているブロックチェーンサービスがあるらしいね、といった認知度を持ってもらえるところまで成長することを目指していきたいです。
最後に宣伝をお願いします
まずはぜひALISで記事を書いて下さい、またいいねを押して下さい、というところですね。これから世界はより個に回帰していくので、ALISのような新しいブロックチェーンサービスで個と個が繋がっていくのは新鮮な感覚になります。それをまずは体験してほしいです。ALISは今本当にコミュニティが盛り上がっているので、その盛り上げに是非ジョインしてほしいと思います。そして、ブロックチェーン領域で何か一緒にやりましょう。日本は海外と比べるとかなりブロックチェーン領域に遅れが出ているので、ブロックチェーン業界を盛り上げてくれる人がいたら大歓迎です。
まとめ
インターネット黎明期にインターネット事業を始めるのと同じように、まさしくブロックチェーンも今世界に大きな革新をもたらしています。これからの時代は安代表が仰るようにこれまでの価値やあり方が大きく変わっていくと予想されます。そのキーとなるのがブロックチェーン。興味はあるが難しそう、と少しブロックチェーンの世界へ足を踏み入れづらい人は、まずは気軽に始められる仕組みがとてもシンプルなブロックチェーンソーシャルメディア「ALIS」で記事を書いたり他の人の良質記事を見つけることから始めてみてはいかがでしょうか?
【引用元】
* State of the DApps:https://www.stateofthedapps.com/rankings?sort=dau&order=desc
公式サイト:https://alis.to/
ALIS Twitter:https://twitter.com/ALIS_media
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